僕は狂っていく~ぼくるい~

創作小説「僕は狂っていく」まとめブログです。 ジャンルは現代モノです。 基本的に「奇妙な話」です。

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序章 

わたしは悪いことをしようと思っています。
仲の良い友達を殺します。
殺したいと思っています。
理由は嫌いになりそうだから。
わたしの欲しいものをあの子が取ってしまいそうだから。

……わたしは死んでも天国には行けないんだろうなあ

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[ 2007/01/03 22:59 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

初対面 

あの子と初めて会ったのは去年の夏休みの最終日のことだった。
図書館に借りた本を返しに行って家に帰ってくると
空き家になっていた隣の家の前に大きなトラックが止まっていた。
(誰か引っ越して来たんだぁ)
そう思いながら家に入ろうとしたわたしを女の人の声が呼び止めた。

「ここのお家の子かしら?」

振り替えるとその話し方にピッタリな上品そうなおばさんが立っていた。
わたしがコクンと頷くと
「隣に引越して来たの、ご挨拶したいんだけど……お母さんご在宅かしら?」
お母さんはわたしが図書館に行く前に
スーパーに買い物に行くって言ってたから、家には今はいないはず。
「え……と。今はでかけて……ます」
そう答えた。
「そう、じゃあまた夕方にでも挨拶しようかしら
……夕方には戻ってらっしゃるかしら?」
またコクンと小さく頷く私。
その時、おばさんの後ろからヒョコっと女の子が顔を覗かせた

それがあの子と初めて顔を合わせた瞬間だった。

[ 2007/01/03 22:55 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

挨拶 

いつも読んでる少女マンガの主人公が抜け出したような
カワイイ、ピンクのワンピースを来た女の子。
髪の毛はサラサラのストレート
瞳も大きくて、眼鏡をかけてるわたしとは比べ物にならない。
歳は……わたしと同じくらいかな?
モジモジとおばさんの後ろからこちらを覗いてる
「ほら、里奈、ちゃんとご挨拶なさい?」
おばさんにそう言われて、里奈と呼ばれた女の子はおばさんの横に立った。

「は、はじめまして。隣に引っ越して来た上山 里奈です」
ペコリと小さくお辞儀をしながら女の子が自己紹介する。
「あ……はじめまして」
わたしもとりあえずお辞儀をしかえす。
「えっと、お名前は何て言うのかしら?」
おばさんにそう言われて自分が名乗っていないことに気が付く。
「あ、古藤 菜月です」
「菜月ちゃんね。何年生?」
「あ、5年生です」
「そう!里奈と一緒ね。一緒のクラスになれるといいわね」
後ろの里奈ちゃんに同意を求めるおばさん。
里奈ちゃんはわたしに向かって僅かに微笑む。

出会いは平凡。それからもずっと普通な関係であって欲しかった。

[ 2007/01/03 22:50 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

転校生 

夏休みが終わり、始業式が終わって教室に戻ると
転入生が紹介された。

「は、はじめまして。上山 里奈です」
黒板の前に立ち、里奈ちゃんが昨日と同じように自己紹介をする。
昨日と違うところと言えば
クラスの男子が口をポカーンと開けて里奈ちゃんを見てることぐらい。
みんなカワイイ子に免疫が無いんだなぁ、わたしも昨日は軽くショックを受けたけど。

里奈ちゃんの席はわたしの隣になった。
たまたまわたしの席が一番後ろの端っこで
隣の席が開いてたから。

「本当に一緒のクラスになれちゃったね♪」
隣に座りながら里奈ちゃんの一言。
単純なもので、こうしてわたしと里奈ちゃんは友達になっていく。

友情の積み重ねの分……反動も大きいんだよね。

[ 2007/01/03 22:45 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

三人 

同じクラスで家も隣同士。
親同士の気も合うのも手伝ってか
わたしと里奈ちゃんは一緒にいることが多かった。
もっと正確に言うならもう一人

里奈ちゃんが住んでる家の反対側の隣の家の子
杉本 遼くん。わたしと同じ年の男の子
彼もずっと一緒だった。
生まれたときからずっと一緒。
兄弟みたいに育った幼なじみ

学校にいるときには
「女子といっしょにいると恥ずかしいんだよ」
そう言って、高学年になるころにはクラスが違うこともあって
家にいるとき以外はあまり一緒にいることは無くなったけど
それでも放課後や休みの日はずっと一緒だった。

そこに里奈ちゃんが加わり
わたしたちは三人でいつも一緒

思春期の訪れは……すぐそこまで迫っていた。

[ 2007/01/03 22:40 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

一緒 

夏休みや冬休み、学校が長期休みになると
わたしたちの親は揃ってわたしたちを
色々な場所に連れて行った。
キャンプにスキー。遊園地や映画。
親を含めてではあるがわたしたち三人に
共通の思い出がどんどん増えていった。
イベントも三人一緒。
誕生日、クリスマス、バレンタイン……

誰が最初に思春期を迎えちゃったんだろうね?

中学校に入っても私達の関係に大きな変化は無かった。
少なくとも表面上は。
遼くんが陸上部に入り
私と里奈ちゃんも後を追うように陸上部へ。
運動神経が鈍い私はマネージャーだったんだけど。
三人でいるのが当たり前になってたから
この流れはごくごく自然だったと思う。
クラスはバラバラになったけど
部活の時間からはずっと三人一緒。
朝練のために登校するのも一緒。
部活が終わって帰るのも一緒。

三人がずっと一緒にいれる保証さえあれば……私は狂わなかったのかな

[ 2007/01/03 22:35 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

ずれる 

陸上部の大会のときだった。
短距離走の選手の遼くんが100mを走り終わって
私たちの学校の選手が集まっている場所に
遼くんがもどってきた。
その時だった。
里奈ちゃんが遼くんに自分が持っていたタオルを渡した
何気ない行動だった。
遼くんが戻ってきて、一番近い場所にいたのが里奈ちゃんで
里奈ちゃんが汗をかいてる遼くんを見たから……

でも、そのとき私の胸に響いた『トクン……』という
ひときわ大きく響いた心臓の音

ずっと一緒にいた三人の中で、私の位置がズレた瞬間……

[ 2007/01/03 22:30 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

意識 

私の意識が少し変わっても
他の二人の意識は変わってなかったのかもしれない。
そう、一番最初に変わったのはきっと私なのだ。

一緒に登校して一緒に下校する。
一緒にイベントを過ごす。
三人は何も変わらない……はずだった。

変わってしまったのは
私が遼くんを『』と意識して
里奈ちゃんを『』と意識してしまったから。

少し気が付くのが遅かった初恋……最初は友情と恋の板ばさみ。

[ 2007/01/03 22:25 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

独占欲 

二年生の二学期。
期末試験の手前。
私の部屋に集まって三人で勉強会。
三人寄れば文殊の知恵』ってわけでもないけど。
中学生になってからのテスト前の恒例行事だ。
私が社会と国語、里奈ちゃんが英語、遼くんが数学と理科。
それぞれが得意の科目を教えあう。
その甲斐もあってか私たち三人の成績はそれなりに上位をキープしていた。
このときも表向きはいつもの仲良し三人組

里奈ちゃんに嫉妬する私の気持ちを除けばね……

「クリスマス今年はどうするんだ?」
遼くんが言った何気ない一言。
「別に、いつも通りでいいんじゃない?」
軽く答える里奈ちゃん。
その言葉でさえ胸がチクッっと痛む
遼くんと少しでも二人きりになれる時間があればなぁ
でも、その一言は三人の関係にヒビを入れてしまうかもしれない。
だから決して口には出せない。

私の気持ちを抑える……でも少しずつ狂っていく関係
それは……私のくだらない嫉妬と芽生え始めた独占欲のせい。

[ 2007/01/03 22:20 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

クリスマス 

毎年恒例になっているクリスマス会。
親や兄弟を含めた三家族合同の健全なクリスマスパーティー。
持ち寄ったご馳走を食べて、プレゼント交換して。
毎年和気あいあいとしたものだ。
クジを引いてプレゼントを交換する。
私が当てたのは里奈ちゃんが用意したプレゼント
中身は蝶の形をした綺麗なブローチだった。
「あ!菜月ちゃんに当たったんだ♪よかったぁ、当てて欲しい人が引いてくれて」
嬉しそうに里奈ちゃんが歓声をあげる。
「おい!里奈!俺が引いたらどうするつもりだったんだよ!?」
遼くんが里奈ちゃんにクレームをつける。
「あら?つけたら良いじゃな~い、カワイイわよ?」
里奈ちゃんが軽く応酬する。

私は遼くんのプレゼントが引きたかったんだけどな……

私のプレゼントは里奈ちゃんが引き当てた
お互いでプレゼント交換をしあった形になった。
去年までならこれでも充分に嬉しかったんだが。
私が出したプレゼントは手編みのマフラー。

遼くんが当てて着けてくれれば良かったんだけどなぁ

「わあ!スゴイ!これって菜月ちゃんのでしょ?」
里奈ちゃんはまた嬉しそうな声をあげている。

遼くんのプレゼントは私のお兄ちゃんが引き当てていた。
中身は読み古しのマンガが3冊。
「こんなもん入れるなよな」
お兄ちゃんはそう文句を言ってたけど
それでも私には遼くんが持っていた物というだけで羨ましい

私が遼くんを好きなのはどうやっても否定しようが無い。
もし、誰かがこの均衡を崩してしまったら
三人の関係はどうなるのだろう

「ほらぁ、だらしないなぁ」遼くんの口についたソースを里奈ちゃんがタオルで拭き取った。
隣の席に座ってたから……
今までも自然に行われてきた行為だから。
私が気にしすぎてることも分かってる。
「相変わらずよね~」
私に同意を求める里奈ちゃんの返事に
「ほ、本当に変わらないよね」
とひきつった笑顔でしか応えられない私。
「子供扱いするなよな」
遼くんが少し怒ったように言う。

私が遼くんを好きにならなければ幸せな時間のはずなのに

[ 2007/01/03 22:15 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

初詣 

冬休み。
今年は私のお兄ちゃんが高校受験だから
恒例の家族旅行は春休みまでお預けにしよう
そういう風に親同士で話がきまったようだ。
遼くんの家も、里奈ちゃんの家もこちらにいるらしい。
図書館に本を借りに行ったり
部屋の大掃除をしたり
おせち料理の支度を手伝ったり。
久しぶりに三人じゃない時を過ごした。

二人の行動にも気をつけてきたら良かったんだけど。

大晦日、家族だけでのんびり過ごす。
格闘技を見ながら晩御飯食べて。
お母さんがチャンネルを変えて
紅白を見ながら年越しそばを食べて。
のんびりしたものだ。
お兄ちゃんもこのときばかりは
自分が受験生であることを忘れてるみたいだ。

紅白も終わりに近付いた頃
インターホンを鳴らす音が聞こえた。

「あ、里奈でーす。菜月ちゃん一緒に初詣行こうよ♪」
「う、うん。ちょっと待ってて」
コートを羽織り玄関を出る。
そこには里奈ちゃんと、当然のように遼くんが待っていた。
「遅いぞ!寒いんだから早く行こうぜ」
遼くんが急かす。
私の頭の中には疑念が渦巻いていた。
どうして二人で誘いに来たんだろう?
事前に二人の間では約束が交わされていたのだろうか

……ささいな出来事なのに、自分の感情が事態を狂わせている

初詣に神社に向かう最中、里奈ちゃんが
「菜月ちゃんの編んだマフラーあったかいねぇ」
と私にマフラーを見せながら語りかけてくるのだが
頭に入らない。
さっき、ふいによぎった疑念が離れてくれない。
神社に着いて願い事をする。

「ねえ、なんてお祈りした?」
里奈ちゃんが私たちに聞く。
大会で今年こそ優勝できるように、だな」
遼くんが答える。
「へ~、私もそれでも良かったかな」
「じゃあ何てお祈りしたんだよ?」
美味しいものをいっぱい食べれますように
里奈ちゃんの答えを聞いて
あきれた顔をしながら遼くんが私に聞く
「菜月は何てお祈りしたんだ?」
「ん?私?『今年も良い年でありますように』って」
「ふーん、無難なとこだな」

私は嘘をついた
遼くんがわたしだけのものになりますように

それが私がお祈りした本当の願い事

[ 2007/01/03 22:10 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

せめて 

初詣が終わり家に帰っても
私の頭の中を占めていたのは
二人への疑念だった。
愚にもつかないはずの考えは
私の頭の中でどんどん煮詰まり
勝手な結論へと至った。

このままじゃ、二人が恋人同士になってしまう

二人の気持ちを聞いたわけじゃない。
そんな素振りを見せるわけでもない。
でも、私の中ではそう結論が出てしまった。
だったら……私はどうするべきか?
関係が崩れるくらいなら
今までの関係が崩れるくらいなら……

……せめて遼くんを私のものにしてみせる

[ 2007/01/03 22:00 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

消極的 

表面上は未だに仲良しの三人組は続く。
でも私の疑念は何の証拠を見つけられなくても
私の中で勝手にどんどん成長し
いつしか私の中で里奈ちゃんは遼くんを
私から奪おうとする憎い標的になっていた。
里奈ちゃんの目の前では
親友を演じる私。
でも、その心情は……殺したいほど憎むようになっていた。

……でも、どうすればいい?

殺したいほど憎いんだけど
かと言って直接殺してしまえば
遼くんと結ばれる夢も叶わない。

消極的だが私の選んだ方法は
おまじない
何の行動も起こせない私にとっては
やらないよりマシ程度なものだけど
気休めにはなるだろう。

さっそくおまじないの本を買ってきた。

[ 2007/01/03 21:55 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

ジャガイモ 

本には色々なおまじないが載っている。
成績をあげるおまじない。
仲直りのおまじない
復縁のおまじない……ちがうな、まだ付き合ってもないし。
ライバルを退けるおまじない……これでいいんじゃない?
殺すってのは穏やかじゃなかったような気がする。
里奈ちゃんがライバルでなくなってくれれば
私にとっては今までより良い三人の関係になると思うし。

さっそく実行に移そうと思う。

注意!:強力なおまじないなので一生で2回までにしてください。

ちょっと怖い目の忠告がおまじないの信憑性を高めてくれる……気がする。

用意するのはジャガイモ1個。
それを天然水を使って茹でる。
茹でる時に岩塩を入れるのを忘れずに。
お湯が沸騰したらおまじないの言葉
『ここに記される名の者。アフロディーテの名において我が前より退け』
これを5回繰り返す。
茹で上がったら皮にライバルの名前を刻んで
皮ごと好きな食べ方で30分以内にいただきましょう。
バター醤油がおすすめ!

……なんかおまじないと料理がごっちゃになってるんだけど……効き目あるの?

ジャガイモに里奈ちゃんの名前を刻む。
遼くん関係以外では恨みは無いのよ?
でも!これだけは譲れないの!!!
バターを付けて食べる。
……口の中がパサパサする。
でも、30分以内に食べなきゃ!
牛乳で流し込みながらなんとか食べる。
これで里奈ちゃんは遼くんから離れる!……はず

30分以内ってさ、美味しく食べるための目安の時間じゃない?

[ 2007/01/03 21:50 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

新月 

うーん、里奈ちゃんは相変わらずだな
遼くんも相変わらずだ。
私一人が何か気をもんでるような気もする。
おまじないの効き目が出てないのかな?
それとも……二人が付き合うかもっていうのが
私の考えすぎなのかな?
ううん!そんなことは無い!
このまま放っておけば二人はきっと付き合っちゃうのよ!

おまじないのやり方を見直す……私って何かが狂ってるのかな

冷静に見直せば間違いは見つかるわけで。
そうよ!実行した日取りが悪かったのよ!
注意書きが見つかった。
おまじないを実行するのは新月の夜がベターだよ!』
ジャガイモを食べたのは三日月の夕方。
これじゃあ効果も期待できないよね。
失敗、失敗。

次の新月は1週間後……次こそ必ず!!

[ 2007/01/03 21:45 ] 番外編 おまじない | TB(0) | CM(0)

陰陽 

ジャガイモのおまじないは生涯で2回だけということなので
保険のために他のおまじないをチョイス!

今度は『恋敵に勝てる!古代中国のおまじない!』
効きそうじゃない?だって中国よ?4000年の歴史よ?
21世紀になっても5000年の歴史にならないことは置いておいて。
今日は新月の夜!これは絶対に効く予感!!!

……恋に狂い、おまじないに狂う私。ある意味正しい女の子

注意:必ず人に見られないように実行しましょう

これまた信憑性を高めてくれそうな注意書き。
やり方:白い画用紙を用意しましょう。
その画用紙に赤と青で陰陽マークを描きます。
この時、赤いマークを大きめに書きましょう。
赤い部分にあなたの名前を
青い部分にライバルの名前を書いて
陰陽マークに沿って丸く切り取ります。
切り取った陰陽マークをお皿の上に載せて
恋の女神、天后娘娘よ!いつもより余計に回しております~!!!』
と言いながら皿を棒に乗せて1分以上回してください
これでライバルはいなくなるでしょう!!

……これって人に見られないようにするための目的が……恥ずかしいからじゃない

[ 2007/01/03 21:40 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

結論 

天后娘娘さまもアテにはならないのか?
私のイライラは募るばかりだ。
だって、三人の関係は相変わらずだ。
効き目が無いのか?
……それとも……私の考えすぎだったのか?
とりあえず、もう1ヶ月は様子を見てみよう。

これが効かないなら次はどんなおまじないをすればいいんだろう?

3ヶ月が過ぎた。
新しい学年になっても、まだおまじないの効き目は現れない。
表面上では穏やかに装っていても
内心はイライラが最高潮に達していた。

……ライバルを消すおまじないじゃ生ぬるいんだ

その結論に至った。

[ 2007/01/03 21:35 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

黒魔術 

黒魔術だ……!!
おまじないじゃ手ぬるい……
選んだ黒魔術は……
憎い相手を殺す!アトランティスの秘法
アトランティスっていう部分に強く惹かれた。
未知の文明に加えて黒魔術だ。
これで効かないわけがない!!

……里奈ちゃんゴメンね。私の幸せのためなんだ……

新月の晩、鶏の血を用意する。
銀の皿に鶏の血を注ぎ
相手の写真をその中に浸す。
その写真を外で風によって乾かし。
誰にも見られないように黒い箱の中に保管する。

注意:相手が死ぬまでに箱の中の写真を見られると自分に呪いが返ってきます

覚悟は決まったんだ……狂っていて……本当にごめん

私が死んだら……きっと地獄に落ちるだろう。

[ 2007/01/03 21:30 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)

終章~母と子と父~ 

「……と、ここで私の話はおしまい
お母さんはちょうどここからというところで話をやめてしまった。
「ええ!?どうなったの?相手の人、死んじゃったの?」
「さあ?どうでしょう?」
話を聞いてもはぐらかす。
「ねえ?どうなったの?」
私がもう一度聞こうをした時
おーい!菜月!バスタオルとってくれ!」
風呂場からお父さんの声。
お父さんの名前が『』だから……お母さんの望みは叶ったんだよね

でも、それって……相手の人は死んだってこと!?

お父さんはテーブルに座ってお風呂上りのビールを飲んでいる。
お母さんは食器を洗ってる。
お父さんの目なんか気にしないでさっきの続きを聞こうとしたとき
「なあ、今度隣に越してくるのって里奈って本当か?」
お父さんがお母さんに聞いた。
ええ?里奈って……さっき話に出てきた里奈さん?
死んでないんじゃん!じゃあなんでお母さんの願いは叶ってるの?
「ええ、旦那さんの出張が終わってこっちに戻ってくるんだって
「へえ、じゃあまた家族ぐるみの付き合いができるなあ」
間違い無い。さっきの話の里奈さんだ。

ん?おまじないの効果はどうなったの?

お父さんがクイズ番組に熱中してるスキに
お母さんに聞く
「ねえ?さっきの話の続きは?」
「もう、しょうがないわね」
ヒソヒソ声でお母さんが教えてくれた。
お父さんも昔からお母さんが好きで
三人で仲良しだった里奈さんに相談したんだって。
他の人のことを好きだった里奈さんは
お父さんとお母さんが付き合えるように全力で応援してくれてたらしい。

……おまじないうんぬんは作り話ってこと?

「里奈さんは何でウチの隣にわざわざ引っ越してくるの?」
いくら幼なじみでも仲が良すぎはしないだろうか?
第一、私がこの年になるまで里奈さんとやらを見た覚えがない。
「ふ~、勘の悪いのは私に似たのかしらね?」
お母さんは呆れ顔で私を見つめる。
へ?勘が悪い?
「あなたの知り合いで出張に出ている人は?」
「ん~、アメリカに行ってる真司おじさん?」
「じゃあ真司おじさんの奥さんの名前は?」
「えと、りっちゃん……って」
「そういうこと」
「じゃあ里奈さんって……りっちゃん?」
「本当に察しの悪い子よね~」
お母さんはオレンジジュースを注ぎながら何やら嬉しげだ。
「じゃあ、おまじないの話は作り話なの?」
「それは秘密♪」

私がお母さんの部屋から黒い箱を発見するのはその1週間後
この箱を覗いたら……お母さん、死んじゃうのかな?

[ 2007/01/03 21:25 ] 番外編 おまじない | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

黒矢 一実

Author:黒矢 一実
主に短編小説を書いています。
現在のところ更新は不定期です。
コメントを頂けると非常に嬉しいです。
リンクはフリーです。
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相互リンクも募集してます。

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